2010年11月27日土曜日

THQ、「THQ Media Showcase 2010」を開催

 米THQは9月17日、千葉?幕張のホテルグリーンタワー幕張で自社タイトルのデモンストレーションを行なった。今回見ることができたのは北米で2011年5月発売予定のPS3/Xbox 360/PC「RED Faction: Armagedon」、同じく北米で2011年5月発売予定のPS3/Xbox 360「RED Faction」そして、発売日未定のPS3/Xbox 360/PC「Warhammer 40k: Space Marine」の3タイトルだ。

【拡大画像や他の画像】

 PS3/Xbox 360/PC「RED Faction: Armagedon」は「Red Faction: Guerrilla」の続編だ。前作は圧政にあえぐ火星を救うための戦いだったが、今作では「エイリアンとの戦い」という思い切った方向転換を行なっている。「Warhammer 40k: Space Marine」はTRPG「Warhammer 4000」の世界観を活かした爽快なTPSでこちらも注目である。

■ 前作から50年、物理エンジンを駆使したエイリアンとの戦い「RED Faction: Armagedon」

 「RED Faction: Armagedon」のプレゼンテーションは開発スタジオのvolition studio Marketing ManagerのEric Barker氏が行なった。「RED Faction: Armagedon」では、前作から50年後の未来を描く。前作で火星は圧政をしいていた勢力から革命を果たしていたが、徐々に気候が変動し、地表での生活が困難になってしまう。人類は火星の地下へと生活を移すが、そこには火星原住と思われるエイリアンがいた。

 主人公は前作の孫に当たる人物。彼はこのエイリアン出現に関して鍵を握る人物で、エイリアンの出現は彼のせいだ、と他の住人に見られているという。彼は責任を感じ、エイリアンに立ち向かっていく。エイリアンは昆虫とは虫類を掛け合わせたような不気味なクリーチャーで、人類の建物を浸食して融合するような能力も持っている。彼らを殲滅するための戦いが始まるのだ。

 前作は自由にフィールドを移動し、ミッションをクリアしたり、テロ活動を行なっていくというサンドボックスタイプの作品だったが、今作はTPS要素を強くしている。サンドボックス的なフィールドもあるが、決められたステージを敵と戦いながら進んでいくのがメインとなるという。

 「Red Faction: Guerrilla」からの流れを強く感じさせるのは、建物の破壊だ。フィールドのほとんどの建物は破壊することでバラバラになり、独自の物理エンジンによってバランスを崩したり、リアルな倒壊を見せる。ビルなどの巨大な建物もプレーヤーのアクションで破壊できるという要素は、今作でもしっかりと受け継がれている。

 「RED Faction: Armagedon」ではさらに物理エンジンを積極的に活用。「マグネットガン」は最初に撃ったものと、次に撃ったものを吸い付ける。エイリアンを撃ち、壁を撃つとエイリアンは空中を吹っ飛び壁にたたきつけられる。崩れそうな壁を撃ち、エイリアンを撃つと壁の破片がエイリアンを押しつぶす。マグネットガンはホールドすることで相手をつかみ、そのまま放り投げることも可能だ。

 「重力爆弾」は周囲のものをブラックホールで吸い込む。建物の一角を削り取るように消滅させることもできるし、エイリアンの集団に投げつけ、一団を吸い寄せ消滅させることも可能だ。主人公は腕に「ナノフォージ」というアイテムを付けており、これを使うことでエネルギーを周囲に張り巡らせ、複数のエイリアンを縛り付けることが可能だ。ここに重力爆弾を投げ込めばまとめて倒せる。

 ナノフォージはもうひとつ驚きの機能がある。ナノフォージの力で、破壊したものを再構成できるのだ。建物の壁を壊し穴から中に入り込み、壁を再生させて追っ手から逃げたり、敵との銃撃戦の際、壁を作って防いだり、破片を大きな部品になおし、マグネットガンで敵をぶつけるといったことができる。物理エンジンを活用した自由度のある戦いが可能になっているのだ。

 デモプレイではさらにパワードスーツに乗り込み、圧倒的な力でエイリアンを蹴散らすことができた。サンドボックスタイプの前作とはひと味違うが、目にする様々なものが破壊できる独特のゲームエンジンと、そこから生まれるゲーム性によりフォーカスした作品だと感じた。

■ 前作の車両に乗って戦えるカジュアルな対戦アクション「Red Faction :Battlegrounds」

 続けてvolition studio Marketing ManagerのEric Barker氏が紹介したのが、「Red Faction :Battlegrounds」だ。Xbox LIVEとPSNで配信されるカジュアルな乗り物を使ったシューティングアクションゲームで、最大4人でプレイできる。

 今回見せてくれたのは、中央に巨大な柱があるステージでの2人対戦。プレーヤーは「Red Faction: Guerrilla」で登場した車に乗り込み、弾をばらまきながら敵を攻撃する。ステージには一定時間でアイテムが出現し、これらを使うことで有利に戦える。車両は加速がいいものから、武器の強さなど様々な利点と弱点があり、プレイスタイルに合わせて選択する。パワードスーツなどもラインナップに加えられている。

 ゲームルールはシンプルなバトルロイヤルから、2対2のチーム対戦、キャプチャー座フラッグなど基本的な対戦メニューが用意されているほか、レースも用意されている。対戦のみでなく、シングルプレイもプレイ可能だ。プレイすることで「RED Faction: Armagedon」でのコンテンツがアンロックされる要素も。「RED Faction」の世界を広げる作品となりそうだ。

■ ロケットを背負って飛ぶオークをチェーンソーソードで切り刻む「Warhammer 40k: Space Marine」

 「Warhammer 40k: Space Marine」はSFとファンタジーの混じり合った、「Warhammer 4000」の世界観を活かしたTPSだ。プレゼンテーションは開発スタジオrelic entertainmentで本作のプロデューサーを務めるAndy Lang氏が行なった。

 本作の原作となる「Warhammer 40000」はオークと人間やエルフ、ドワーフが戦う、フィギュアを使ったシミュレーションゲーム「Warhammer」のスピンオフ作品で、「Warhammer」の遙か未来の世界を描く。オークと人間達の対立構造はそのままに、ミサイルやレーザーガンなど未来兵器が飛び交う奇妙な世界観が最大の特徴だ。

 「Warhammer 40k: Space Marine」はその名の通り、パワードアーマーを着た宇宙海兵隊員がオーク相手に大暴れする。オークの基本的な姿は腰布や、粗末な皮鎧というファンタジー世界の住人そのままだが、マシンガンで武装していたり、ちぐはぐな雰囲気が楽しい。建物もSF的な要塞なはずなのに、鉄骨や部品を乱雑に積み上げたバリケードがあったり、物見櫓があったり、ファンタジー世界とSF世界のパッチワーク的な世界観を築き上げている。

 プレゼンテーションは派手な空中戦から始まる。筋肉質の体をコンバットアーマーに身を包んだ主人公は、ずんぐりとした輸送機に乗り、備え付けられた機銃で敵を攻撃する。敵のオークは巨大なミサイルを背負って空を飛んできて、プレーヤーを攻撃する。ミサイルだけに撃つとすぐオークもろとも大爆発を起こす。

 オーク達は空に浮かぶ船のような乗り物でプレーヤーの飛行機を追跡してくる。プレーヤーは銃座から離れ、手に持っているマシンガンで敵を撃つ。苦戦していると、船に何匹ものオークがとりつき、銃撃戦を繰り広げている撃ちに飛行機は墜落、間一髪飛行機から飛び降り、着地した勢いのままオークの砦へと突き進んでいく。アクションからムービーシーンがシームレスにつながる。Lang氏は映画的演出を意識しているという。

 プレーヤーキャラクターは2種類の遠距離武器と、1種類の接近用の武器を持ち歩ける。サブマシンガンでオークを撃ち、近づかれたときは、刃がチェーンソーになっている巨大な両手剣を振り回す。オークはとにかく物量作戦で主人公を押しつぶそうとするが、主人公はばったばったとオークを倒し、奥へと進んでいく。

 Lang氏は本作において気を付けたのは「カバーアクションを入れないこと」だという。Space Marineは一騎当千の強者であり、オークが1,000匹束になってかかってもかなわない。「そんな英雄が隠れるというのは考えられないし、大体柱に隠れようとも、そのでかくてごついからだがはみ出してしまう。ゲームのリズムも悪くなる。本作では常に正面から敵を突き崩していくような戦い方をして欲しい」とLang氏は語った。

 面白く感じたのは、オーク達も隠れないことだ。死ぬことを全く恐れず、マシンガンを持つ主人公に、棍棒や斧など粗末な武器で突っ込んでくる。ただ突っ込んでくる敵だけではなく、金属の盾を持ったオークや、マシンガンなどの機銃を持ったオーク、体の大きなオークなど様々な種類がいる。オークに操られた巨人なども出てくるという。本作はひょっとしたらオークの方が主役なのではないかと思えるほどに、「オークへの愛」にあふれている。世界観に対する開発者のリスペクトを楽しみたい作品だ。

 「Warhammer 40k: Space Marine」では、マルチプレイやCo-opモードなど多彩なモードを搭載予定だが、現在はまだ細かい仕様は公開できないということで、今後の情報公開を待ちたいところだ。

.


【GAME Watch,勝田哲也】


【関連記事】
「東京ゲームショウ2010」記事リンク集


引用元:ローズ(Rose) 専門サイト

2010年11月2日火曜日

CESA、「アジア?ゲーム?ビジネス?サミット」を開催

 社団法人コンピューター エンターテイメント協会(CESA)は、幕張メッセ隣の国際会議場において「アジア?ゲーム?ビジネス?サミット」を開催した。このイベントは東京ゲームショウ2010に併せて行なわれた、アジア圏を中核としたゲームビジネス拡大を目指す国際会議だ。

【拡大画像や他の画像】

 この会議では、スクウェア?エニックスの和田洋一社長を始め、盛大副総裁の銭東海氏、NEXON代表理事のソ?ミン氏など、日本?中国?台湾?韓国と各国それぞれの主要なゲーム会社の経営トップが一堂に会し、ゲーム?ビジネスの課題や展望についてパネルディスカッション形式で議論が行なわれた。

 「各国の市場の魅力と将来性を各メーカーはどう分析しているのか」、「日本のゲーム市場は縮小し、魅力を失っているのか」、「パブリッシングでパートナーに求める要素とは?」、「今後求められるイノベーションは?」……。サミットでは様々な議題が取り上げられ、各国を代表するメーカーの代表者が忌憚なく意見を語り合った。アジアのトップゲームメーカーの取り組みと理念が感じられた。

■ 各国の市場の将来性。和田氏は「日本の市場は拡大し続け、新しいものを求めている」と分析

 「アジア?ゲーム?ビジネス?サミット」は、中国、台湾、韓国、日本からそれぞれ2名の計8名が登壇した。中国からは、盛大遊戯(シャンダ?ゲームズ)副総裁の銭東海氏と、騰訊(テンセント)互動娯楽業務系統副総裁の王波氏。台湾からはGamania代表取締役CEOのAlbert Liu氏と、XPEC 代表取締役会長許金龍氏。

 韓国からは、NHN Corporationハンゲーム代表のジョン?ウク氏と、NEXON Corporation代表理事のソ?ミン氏。日本からはカプコン代表取締役社長の辻本春弘氏、スクウェア?エニックス代表取締役社長の和田洋一氏。進行役は日経BP社電子機械局長の浅見直樹氏が務めた。

 各企業の簡単な紹介の後、「中国?台湾。韓国。日本の各市場は、メーカへの視点から、ビジネスは拡大していると思うか」という最初の議題が提示された。この議題はディスカッション前に各社に前もって質問をしており、有望ならば晴れマーク、難しければ曇り、だめだと感じるなら雨マークで評価するように、各パネリストは解答するように養成していたという。

 ほとんどのメーカーが中国に晴れマークを付けた。NEXONのソ氏は「日本や韓国のゲーム業界は停滞しているように見える。それに対して中国は急速に発展しており、今後はさらに成長するのではないかと思う。NEXONとしては今後もさらにタイトルを投入したい」と語った。

 スクウェア?エニックスの和田氏は「今後の中国の発展に、どなたも疑問を持っていないだろう。新しいコンテンツ、ビジネスでも参考になるが、ここ数年スクウェア?エニックス自体は中国市場へ足踏み状態になってしまっていた。今年から来年にかけては素晴らしいパートナーを見つけていきたい。中国市場の成長への疑問はないが、どう入っていくかがやはり課題だ」と語った。

 盛大の銭氏は中国がまだインフラが未整備で成長の余地があると指摘する一方で、騰訊の王氏はユーザーの目が肥え始め、コンテンツに対する要求が上がっていることを指摘した。出せば売れる、といった状況は終わりつつあり、日本のコンテンツ開発の経験と実績に期待しているという。中国では現在、質の高いアクションゲームが受け容れられる一方で、カジュアルでシンプルなクイズゲームなども人気だという。モバイルの市場も期待を集めているとのことだ。

 言葉が同じ台湾にとっても、中国との習慣や常識の違いで難しい市場だ。XPECの許氏は台湾と中国の間で中台自由貿易協定に相当する「経済協力枠組み協定(ECFA)」が発行されたことを指摘し、中国は台湾の企業が重要視する最も大きな市場であると語った。一方、NHNのジョン氏は中国市場で直接サービスを行なおうとして、5年間失敗したことを語り、改めて参入の難しさを指摘した。

 台湾市場に関してはどうか、という質問にGamaniaのLiu氏は台湾は、日本だけでなく、韓国のコンテンツにもなじみが深く、寛容性と、開放性があり、多くのタイトルを積極的に受け容れる。台湾で成功するタイトルは、他の国でも必ず成功すると語った。台湾は、「小さい宇宙」であり、他国で成功するための試金石として、魅力的な市場だ。そのためGamaniaは台湾で成功したタイトルを各国でパブリッシングするために活動しており、日本においてはある程度の感触をつかむようになったという。

 他国の企業に対して、オンラインゲーム先進国の韓国は競争も激しく、多少難しさを感じる市場だ。しかしXPECの許氏は「より簡単にプレイできる状況や、ブラウザーゲームのような軽いゲームに突破口があるのではないかと思っている。間口の広いゲームにビジネスチャンスがあるのではないか」と語った。

 NEXONのソ氏は自国内での競争の激しさこそ、そこから勝ち抜いたタイトルは、世界で通用するタイトルになるのではないかと語る。この激しさはチャンスだととらえているという。NHN のジョン氏は韓国のオンラインメーカーの発展は、外国に突破口があり、韓国国内の市場の将来性は難しいものであると語った。

 そして日本市場である。GamaniaのLiu氏は日本の市場を有望と見ている。楽観的にとらえており、ユーザーのゲームに対する親しみやすさ、ネットゲームを積極的に受け容れており、モバイルを含めて、ゲームをプレイする人たちはもっと増えるだろうと予想している。爆発的な増加ではなくても、魅力的なタイトルを投入することでビジネスチャンスがあるという。

 盛大の銭氏は今回のサミットでも全て日本語でスピーチしたほどの日本通だが、日本でバスに乗ったときに、多くの人が携帯電話や携帯機でオンラインでゲームを楽しんでいる姿を目にして感心したとのこと。他国と比べて「ゲームに対する拒否感」が薄い点もゲーム市場としての潜在力を感じている。今後の発展の鍵はオンラインにあり、コンシューマー、モバイル、その他のデバイスで、オンラインゲームを展開できればと、研究しているという。

 スクウェア?エニックスの和田氏は「日本のメディアはバイアスがかかった報道をしているのではないか」と発言した。日本のゲーム市場は大きく、成長はし続けている。ゲームを遊べるプラットフォームが増え、“ゲームっぽいコンテンツ”が増えている現状に対して、そういった流れを今のメディアは統計外にして、縮小した、衰退したという報道の傾向がある。しかし絶対値を調べれば市場の規模は巨大だし、今も拡大し続けている。

 「日本のユーザーは新しいものが嫌いだ」といわれる傾向に対しても和田氏は「全く違うと思う」と指摘する。市場は大きく、成長する可能性があり、新しいものが好まれると日本のゲーム市場は明るい要素がきちんとあるが、その一方で、成功は難しいという。日本のユーザーはゲームを楽しむ歴史が長く、それぞれの時期のゲームにユーザーがいて地層のように積み重なっている。このため、成功するためには「きめ細かいマーケティング」が求められているという。このため、日本のゲームメーカーも苦労している点だと語った。

 日本のメーカーは、オンラインゲーム、PCプラットフォームなど、より幅広いゲームプレイ環境への対応が必要ではないか、と司会の浅見氏が質問を投げかけると、和田氏は「我々がまごまごしているうちに、お客さんは選んでいってしまうと思う」と答えた。携帯電話も合わせれば、2000年以降のオンラインゲームの浸透が最も進んだのは日本だという。環境が整ってコンテンツが飛びつけばユーザーは興味を示す。しかし大量のユーザーが流れてこない。難しい市場だと重ねて和田氏は語った。

 カプコンの辻本氏は和田氏の言葉に頷きながらも、台湾や韓国、中国の「PCベースのオンラインゲームのノウハウ」を学んで行かなくてはいけないと語った。コンソールゲームはパッケージとしてお客にゲームを売った時点で完結する。一方でオンラインゲームはいかに長く続けるかを念頭に、全く違うサービスへの取り組みが求められる。日本のユーザー自体は携帯電話でのゲームも入れてオンラインゲームのサービスに慣れ親しんでおり、メーカーが置いて行かれないように、学んで行かなくてはいけない。危機感を持たなくてはいけない。その学んだ手法で、台湾や韓国、中国にサービスしていきたいと語った。

■ 「パートナーシップは結婚のようなもの」現地サービスで必要な信頼。そして今後求められる“イノベーション”は

 辻本氏の言葉を受けて、各国のメーカーは「日本のゲームからは様々なものを学んでいる」と答えた。出席した登壇者、開発者は日本のゲームに幼い頃から親しみ、成長していった。そのコンテンツ力が今後の各国への展開の力を秘めているが、現在はまだ立ち後れているのではないか。騰訊の王氏はオンラインゲームや、ソーシャルネットワークサービスへの広がりを向けて、パートナーが必要ではないかと指摘した。

 現地におけるパートナーが必要だ、という点でNHNのジョン氏は“流通”、“マーケティング管理”、そして“ユーザーサポート”は現地の人と同じ場所で暮らす、共通の土台を持った人のサポートが必須であり、パートナーが必要だと指摘する。NHNでは開発者を市場の求めるゲーム像を開発者に伝えること、そして有料化のビジネスモデルに秀でている。一方で現地のマーケティングや提携、コミュニティー管理で現地の人の協力を痛感したという。

 NEXONのソ氏はパートナーとの信頼関係が重要だったという。NEXONのタイトルでは韓国で人気がなくてもパブリッシング先で人気を博したもの、逆に海外で人気が得られなかったものもある。パートナーの提案を信頼し、進めることが重要だった。また、優良なIPの重要さも最近は意識するようになった。多くの製品が市場にあふれている現在、ユーザーが慣れ親しんだものや、好きなもの、それらのIPがユーザーの選択の要素になる。

 騰訊の王氏はパートナーを組むことに対して、パートナーは結婚と同じ“夫婦関係”だと指摘する。結婚するときには目を見開いて相手を観察し、結婚してからは時には目をつぶる。同じような考え方を持っている人とパートナーになることができる。ゲームに対して熱心で、いいコンテンツを作ることができるメーカー、ユーザーの熱意に答えられるメーカーが求められる。何を優先すべきか、この点に関して同じように思える価値観が望まれる。騰訊が第1に求めるのは品質だ。そして同じ理想、理念を持っている事を求めたい。

 盛大の銭氏はオンラインゲームでのパートナーシップは、3年以上のつきあいとなり、売りきりのコンシューマーゲームと違うと語る。まさに結婚と同じように、当人達だけの理解ではだめで家族の理解、つまり中国市場の独特さ、ユーザーへの深い理解も求められる。そのためには、お互いの密な話し合いが必要だ。コミュニケーションを続けていけるような関係作りが必要だ。そして「同じ目線」が求められる。相手が小さい会社か、大きい会社化に関係なく、それこそが理解を深め、コミュニケーションを円滑にするために必要なことだという。

 「これからゲームを進めていく上で、どんなイノベーションが必要となるか」という設問に対し、「スマートフォンへのゲーム」、「SNSサービス」を挙げるメーカーが多かった。GamaniaのLiu氏は「新しいプラットフォームの登場をこちらは予測して備えると言うことはできない。しかし、今後もインターネットに接続できる端末は増え続け、コストも下がってユーザーのハードルも下がる。そうなるとユーザー像も変わり、より手軽にコンテンツを楽しむユーザーが増えていく」と語った。

 「ゲームも『移動しながら楽しめる』というように、PCの前に座って楽しんでいた時代と違うものが求められるようになる。メーカーの代表者として、新しいハードは積極的に若い人に供給して、市場の変化に柔軟に対応しなくてはならない」と、GamaniaのLiu氏は言葉を続けた。しかしそれでも「おもしろいものは人気を獲得する」というゲームの本質は変わらない。大きなコンテンツが、小規模のチームで作ったコンテンツに負けてしまうということもあり得るのではないかとLiu氏は分析しているという。「ユーザーが簡単にゲームに触れられるようになりつつある現状、よりシンプルに面白さを求められる流れがあるのではないか」とLiu氏は語った。

 カプコンの辻本氏は最後に、「私は東京ゲームショウの実行委員をやっているのですが、中国、台湾、韓国という3つの国から各国を代表する方々が来てくださったことに心から感謝しています。今年から東京ゲームショウはアジアに向けて展開していくということをキャッチフレーズにしていきます。全世界を見てもアジアという地域は非常に有望です。東京ゲームショウはアジアでゲーム市場を広げていくかを考えて開催?運営をやっていきます。皆様には大いに東京ゲームショウを活用してもらいまして、日本のみならずアジアの市場、そしてここから全世界に向けてゲームの可能性、ゲームのビジネスの可能性を発信し、各社の、そして各国のゲームの繁栄につながると思います」と言葉を結んだ。

.


【GAME Watch,勝田哲也】


【関連記事】
「東京ゲームショウ2010」記事リンク集


引用元:信長の野望 総合サイト